最終巻の発売も待ち遠しい中、先日、アフレコが行われ、関俊彦さん(金蝉童子役)、保志総一朗さ(悟空役)、平田広明さん(捲簾大将役)、石田彰さん(天蓬元帥役)、東地宏樹さん(敖潤役)に、アフレコ終了後インタビューを行った。『最
遊記』の始まりとも言えるストーリーが完結するということで、キャスト陣も感慨深い様子。たっぷりとお話頂いた。
●最終巻を迎えての感想は…「寂しい」
迎来最终卷的感觉是寂寞
――いよいよ最終巻の収録が終了したということで、収録を終えての感想をお願いします。
终于到了最终卷收录完结的时候了,请发表下收录完成后的感想
関俊彦さん(金蝉童子役/以下関):全3巻で終わってしまうのがもったいないような気がします。10巻とはいわないまでも、6巻くらいまで出来たらよかったなぁと思います。見ている人も、「3巻で終わっちゃったの?」と感じるのではないかと思うくらい、いい作品なので、収録が終わってしまって寂しいです。
関俊彦さん(金蝉童子役/以下関):最终只收录了三卷实在是太可惜了。不敢说10卷,想想6卷左右完成也好。我想观赏的人也会有:“3卷就这样结束啦?”这样的感觉吧。这么好的作品,收录结束后竟有些遗憾。
保志総一朗さん(悟空役/以下保志):早かったですね。1巻目で久しぶりにアニメの『最
遊記』を演じることが出来たので、正直「もう終わりか…」と。外伝はエピソード的に切ないお話だったので、そういう意味でも寂しさがあります。
保志総一朗さん(悟空役/以下保志):真快啊~距离第一卷也很久了。演绎动画最
游记以来,老实说“已经完结了吗?”外传也是很感动的小故事,不过说起来,还是觉得寂寞啊!
平田広明さん(捲簾大将役/以下平田):想像していた通り、捲簾の出番はさっぱりしたものでした。後は、みんなに任せた!という感じでしたね。捲簾は第弐巻がメインだったので…。天蓬との回想シーンで、今回初出し、というシーンがあったのでそれは嬉しかったです。全3巻通じて、悟浄&八戒よりも捲簾&天蓬の関係性の方が濃いのかなと感じました。
平田広明さん(捲簾大将役/以下平田):跟想象中的一样,卷帘的出场令人耳目一新啊!有种“后面就可以交给大家了”的感觉了。卷帘是第三卷的主角,在与天蓬的回忆场面中初登场,能有这种场景也令人高兴啊!通过全三卷,感觉和悟净&八戒比起来,卷帘&天蓬的关系更浓厚啊!
石田彰さん(天蓬元帥役/以下石田):最終巻は、天蓬としてはある意味、見せ場である戦闘シーンがあるんですが、その中でもモノローグは淡々としていたなぁという気がします。それが、天蓬らしいんですけどね。
今回でOVA『最
遊記外伝』は完結しましたが、『最
遊記』という作品を全て通してみると、外伝があることで『最
遊記』の4人には、前世から繋がっている"絆"があることがはっきりと分かりますし、観る人にとって4人のキャラクターがより補強されていくと思います。
石田彰(天蓬元帅役):最终卷对于天蓬来说很有意义很值得一看。虽然有激烈战斗的场面,不过感觉这之中也有淡淡地独白。不过,这就是天蓬吧!这次最
游记外传ova已经完结,纵观最
游记所有系列,正是因为有外传,最
游记四人前世就连接在一起的羁绊才能很清楚的明了,对于观众来说,对四人的人物性格的认识应该也会加强。
東地宏樹さん(敖潤役/以下東地):僕は『最
遊記』本編は登場していないので、外伝のみの参加になりますが、役どころとしてはユーザー目線に近くて、ストーリーテラーみたいな立ち位置だと思います。僕もこの作品に参加させてもらって、可哀想とか切ないという気持ちもあるんですけど、この作品には仲間の良さだとかカッコよさ、キャラクター同士の関係性というものがきっちり描かれていて、僕もその一員になれたかな?と思えたので、収録は気持ちよかったです。関さんもおっしゃっていましたけど、もっと長くやれたらよかったなぁという寂しさはありました。『最
遊記外伝』は面白い所と真剣な所が、いいバランスで入っていますし、時々ふざけているけど、でもやっぱりカッコいいなぁと思いました。ギャップ萌えですね(笑)。でも切ない所もある、というのが作品の魅力かなと思いました。
东地宏树(敖润役):我在最
游记本篇中没有登场,只在外传而已,角色的话应该就是以自己的视角来讲述这个故事。能参与到这个作品很荣幸。虽然也会觉得可怜,难过,不过这个作品中伙伴们的善良帅气,人物伙伴之间关系描述的非常好,连我都想成为其中的一员啊!收录的过程也很愉快!与关俊彦说的一样,能再长一些就好了,还是有点寂寞啊!最
游记有趣的地方和严肃的场景平衡的很好,虽然有时也有胡闹的时候,不过还是觉得很帅气啊!有反差也很萌哦~(笑)也有难过的场景,我觉得这也是作品的魅力吧~!
――印象に残っているシーンや台詞などはありましたか?
令人印象深刻的场面和台词是什么?
関:金蝉にとっては、最後、悟空と別れてしまうシーンが何と言っても中心になるので、あの辺りが演じる上では難しい所でしたし、印象に残っています。
関:对于金蝉来说,最后和悟空诀别的那场戏,无话可说是整个故事的中心。那是扮演最困难的地方,印象十分深刻。
保志:一番印象に残っている台詞は、金蝉が悟空に「次は俺がお前に手を差し出すから」という台詞です。これまで『最
遊記』をやってきて、三蔵たちを知っているからこそ、あの台詞が未来から過去へと時代を遡って、色々な想いが一気に自分の中に来たので、すごくグッときました。三蔵一行たちがいるから、金蝉たちの切ない結末もまだ納得できますけど、それでもやっぱりどうしようもない切なさというのが残ったので、あの台詞は本当に印象的です。
保志:最令人印象深刻的台词是:金蝉对悟空说“下次我一定会向你伸出手的”那句。正是因为之前的参演【最
游记】,了解三藏,知道那句台词维系着过去与未来,各种各样的想法一下子的从自己的心中涌现出来,当时十分强烈。尽管现在的三藏一行,对金蝉一行人的悲惨结局并不是十分了解,也就不大会对残存的现实而感到悲伤吧。这就是印象十分深刻的台词。
平田:やっぱり2巻ですね!天蓬が走り去り際に悟空に微笑むシーンです。ちなみに3巻にも回想として使用されているそうです。ずるいなぁ(笑)峰倉先生のうまい所なんですけど、直接は描かれていないんだけど、会話からキャラクター同士のそれまでの関係性が見えてくる――それまでどういう関係だったのか、どういう生活だったのか、相手の立場や背負っているものなど、非日常的な場面になった時、どこかにそういう匂いが感じられるので、素晴らしいと思います。細かいバックボーンを知らなくても、台詞のやりとりで直ぐに分かるので。僕は何年も『最
遊記』にお世話になっているから感じられるけど、東地君も自然と入ってきてくれて、会話が成立したので、峰倉先生が描く人間関係の見事な所だなと思います。
平田:果然还是第二卷啊!天蓬离开之际对悟空微笑的那一个场景。顺便一提,第三卷也采用了这段回忆,狡猾呀!(笑)峰仓老师的厉害之处在于,并没有通过直接描写,而是运用人物的对话显示出同伴之间的关系--过去是什么关系、过去的生活是什么样的、彼此的立场和背负的东西又是什么。在特殊的场景下,给人一种说不出的味道,真是太棒了。虽然不知道过去具体的细节,但是从台词中就可以直接的表现出来。我在【最
游记】这几年感受到的照顾,也就是在与东地君自然的对话中就已经确定下来了。这就是我认为的峰仓老师描写人物关系的绝妙之处。
石田:エンディングで金蝉、悟空、天蓬、捲簾の4人と三蔵、悟空、八戒、悟浄の4人がオーバーラップするシーンで、悟空でかくなったなと思いました(笑)。「あれ?」って思って、収録用の映像を繰り返し観てしまいました。悟空というだけで、変わらず悟空なんだろうと思って、このシリーズをやってきたんですけど、外伝の時はこんなに小さかったんだって知りました。天蓬のシーンは凄惨なシーンしかないのですが、事が終わってから「あぁ、たばこが美味しいなぁと思って」という台詞が印象的です。そのフリとして捲簾との会話で「生きているって感じるのはどんな時?」「たばこが美味しいと思う瞬間ですかね」というのが冒頭にあって「たばこが美味しいと思っている時が、俺生きてるなぁと思うんだよ」っていう話から、さっきの台詞に続くので、その台詞があるから(天蓬は)死んでいるけど、その先で満足した生き方、死に方をしたんだねっていうことにも繋がっていくと思います。
石田:结尾的时候金蝉、悟空、天蓬、卷帘四人和三藏、悟空、八戒、悟净四人重合在一起的场景,觉得悟空变大了啊!(笑)“あれ”这么想着,把收录的电影来回看了一遍。一直认为只有悟空是完全没有改变的,从这个系列开始以来,直到外传的时候才知道竟然这么小。虽然天蓬也尽是凄惨的场景,不过事件终于解决了,“啊~烟也很美味啊!”这句台词也印象深刻。以这个样子与卷帘说着“什么时候感觉自己是活着?”“果然是享受烟很美味的瞬间呢!”,与这种想法相对的“享受烟很美味的时候,我就觉得自己是活着的!”,这话与之前的台词连接在一起,正是因为有这样的台词,我认为天蓬临死之前也要先满足一下的生存方式与他的死也有联系吧!
東地:役柄的に傍観していて、色々と語っている立場なのですが、最後の方で独り言のように静かに言う台詞があります。すごく責任があるな…と思いながら一生懸命やらせて頂いたので、そのシーンです。
東地:一个旁观者的角色,用语言述说着各种立场。最后静静地一个人自言自语地说着台词。一边回忆一边努力地完成着这个十分重大任务,应该就是这个场景。
関:敖潤は魅力的なキャラクターなんですよ。もし僕が敖潤の立場なら直木賞でも獲ろうかなぁと思っちゃいますけど(笑)、金蝉たちのための鎮魂歌として、真摯に金蝉たちの歩みを記録してくれているので、いい人です。
関:敖潤是一个富有魅力的人物哦!如果我是敖润的话,应该能获得直木奖吧(笑)。用真挚的笔触记录下了金蝉一行人的经历和他们牺牲的原因。是一个好人啊!
●敖潤は書記担当!?
――そんな敖潤というキャラクターについてどのように思われましたか?
如何看待敖润这一2号人物
関:自分の使命感を分かっている人です。敵対する関係ではあったんだけど、対峙したり戦ったりすることで敵なのにお互いの中で信頼関係があるような感覚がありました。もし、2人が同じような立場にいたら、すごく仲良くなれたんじゃないかなって思います。だからこそ、『最
遊記』本編で登場するジープへ繋がっているのかなと。
ふと感じる信頼関係が過去(外伝)でも存在していて、それが現代(本編)へ向けて描かれていると思ったら…4人の絆と敖潤との関わり合いというものが、本編に繋がるように匂わせて作っている感じがして、峰倉先生は凄いなと改めて思いました。
関:知道自己使命感的人。虽然是敌对关系,但在对持和战斗中依然存在着相互信赖的感觉。假如,2人的立场是相同的,想想也不会有这么好的关系了。正是因为如此,在最
游记本篇登场的时候,不是与吉普存在着羁绊吗?突然感觉到,这种信赖的关系,在过去(外传)也一直存在着,一想到这也就是了现在(本篇)所描绘的4人与敖润之间的羁绊,之前感觉本篇里的关系没有阐述的很清楚,现在改变了这种想法,峰仓先生真是厉害!
保志:最初、敖潤が出てきた時はあまりいい印象じゃなくて、何で『最
遊記』でジープとして仲間になれるんだろうって思っていたんですけど、外伝を終えたことで、敖潤は悪い人ではないんだというのがようやく分かりました。最後に、もっと近くで四人を見てみたいみたいなことを言ってくれているので、今さらですけど、ジープの存在に納得出来たなって思いました。これで全部が繋がったなって。
保志:最初、敖润出场的时候,没有什么好印象,还在想为什么会和最
游记中的吉普车成为伙伴了呢?不过,随着外传的结束,敖润是不是坏人的疑问总算是明白了。在最后,好像说了想再更近一点地看看这四人,事到如今,才理解了吉普的存在,这些全部都联系在了一起。
平田:僕はずるいなって思いました(笑)。悪役なら悪役に徹してもらえたらいいのに、こちら側のことも理解してくれたり、大人な雰囲気を醸し出したりしていて…。しかもいい声だし、東地君はずるいなって思います。カッコいい役だったなぁ~許せん!(笑)
平田:我想应该是狡猾吧(笑)。要是反派角色彻底是反派角色就好了,我非常理解这一方的立场,令人看到了酝酿出的大人气势。而且我觉得东地君是一个很棒很狡猾的人,不允许演绎出这么帅气的角色啊~(笑)
石田:書記担当みたいな感じですね(笑)。語り部として僕らの意志を後世に伝えて下さってありがとうございます、って思います。下手な関わり方をさせてしまったために大怪我をさせてしまって、すみません(苦笑)。
石田:就是一个书记的感觉。感谢作为讲述者把我们的意志传达给了后世。想到因为不好的关系而让你受了重伤,感到十分抱歉(苦笑)。
――東地さんから見た金蝉一行の印象はいかがですか?
东地对金蝉一行人的印象是?
東地:キャラクターが1人1人うまく分けられていて、この面子でこれをやるということに凄いなという印象を受けました。皆さん、キャラクターがぴったり合っていて、しかもそこでの掛け合いが面白かったですね。いざという時には助け合うし、彼らは本当に絆で繋がっているんだと感じさせる、緩急ある魅力をこの作品には凄く感じました。
很好的划分了每个人的角色,能参与这部作品感觉非常棒!参演的大家与角色都非常的相符,而内心的相互牵挂也是十分有趣。千钧一发时的互相帮助,感觉他们真的是彼此牵绊着的,感觉到了这部作品存在着危机的魅力!
――『最遊記外伝』完結記念として、演じられたキャラクターへ一言、メッセージをお願いします。
最
游记外传已经完结了,请对扮演的角色说点什么
関:人生の目的を何も見いだせずに生きてきた金蝉が、悟空との出会いから自分の人生の目的、生きる意味みたいなものを見つけていくことで、"生きる"ということのエネルギーのようなものを体験できたことは、金蝉にとってよかったと思います。
生きている年数が長いからすごいんじゃなくて、短い年数でも生きていると感じられる時間の密度が濃ければ、その人間は凄く生きたということだと思うんです。それを経験できた金蝉にお疲れ様と言いたいですけど、金蝉の気持ちを考えた時、彼はそれを気付かせてくれた悟空や捲簾、天蓬達にお礼を言いたいんじゃないかなって思います。
関:看不到任何人生目的的金蝉,因为与悟空相遇,逐渐看到了人生的目的,存在的意义之类的东西。能体验到“活着”这个词内在的能量,对于金蝉而言,真是太好了。我想,长久的活着未必就是非常好的事,短暂的岁月却能感受到被浓缩了的时间的密度,这也许就是人间最特别的地方。想对经历了如此的金蝉说声辛苦了。但当考虑到金蝉的心情时,他应该不会将对悟空、卷帘、天蓬的感谢之情,用语言的方式传达出来的吧。
保志:他の3人とは違って、悟空は記憶を消されて一人だけ生き残るという悲しい結末ではありますが、500年後にはまた新しい出会いがあるからと、未来への希望を教えてあげたいですね。500年間、腹をすかせて待っていてね、絶対、三蔵が手を差し伸べてくれるから、待っていてくれればいいことあるからね、って言いたいです。
保志:与其他3人不同的是,悟空是被消除了记忆,独自一人生存的悲伤结局,因为500年后还会有新的相遇,想教给你对未来的希望啊。虽然500年间,饿着肚子在等待,但当三藏伸出援助之手时,你绝对会说这样的等待没有错!
平田: 捲簾は一行の中では、真っ先に命を張って戦った人ですから偉いと思います。僕だったら真っ先は嫌だなぁ(苦笑)。彼は人の犠牲の上に立って生きるというのが、自身の美学に反するのかなと思います。人の犠牲の上に立つくらいなら、人の礎になった方がカッコいいって思っている感じがします。もしかしたら、何かを背負って生きるのが苦手なのかもしれないけど。そういうのを背負って越えて行けるのは金蝉であり、捲簾より天蓬な感じがしますし。でも天蓬も捲簾もお互い軍人ですし、一度、行くと決めたら振り向かないんでしょう。
平田: 卷帘是这一行人中,最先用生命坚持战斗的了不起之人。我一开始真不喜欢这样啊(苦笑)。对他而言,依靠他人的牺牲而活下去,这是违反自身美学的吧。不依靠他人的牺牲,有这样信念的人,想想都觉得十分帅气。或许,背负什么都比不上生命来得更艰难吧。背负着这种困难前行的只有金蝉,卷帘应该比天蓬更有这种感觉。但是,天蓬也好,卷帘也好,他们彼此都是军人,一旦做了决定,应该是头也不回的吧。
石田:ご愁傷様でした。痛かったろうなって思います。天蓬がそうなるまでに斬り倒してきた追っ手も相当いたと思うので、彼だけが痛かったわけではないだろうと思うんですけど、ああいう描き方をされてしまうと痛かったんだろうなって…ただ、その後、先に逝った捲簾とは合流出来たようなので、そこは救いかなと思います、またあの世で仲良く、悟浄?八戒として転生してくるまでの間、気心の知れた仲間と楽しく暮らしてもらえればと思います。
石田:请节哀。肯定很痛吧!天蓬在变成那样的时候,被打倒的追赶者同样也会很痛吧,虽然认为不是只有他一个人会痛苦,不过那种画法还是会觉得很痛的吧!只是这之后,与先死的卷帘汇合,那时候已经没有救了,天蓬肯定还想在那个世界上,在悟净与八戒转世之间,与卷帘做知心朋友一起快乐的生存吧。
東地:金蝉たちのことや事件のあらましをきちんと記録してね、と言いたいです。
東地:将金蝉一行人的事情都用语言记录下来了。